グラビアアイドル界で独自の存在感を出している来栖うさこちゃん。
彼女のこれまでの経歴と、グラビア哲学をたっぷり語っていただきました!(全4回 その2)
やっぱり数字は目に見えてわかりやすいですよね。こんなにがんばりましたよーって言葉で言うよりも。結果重視なんで(笑)
■インタビュー前編
── DVDと言えば、目下、新作で8作目の『来栖うさこの桃尻団地妻』が絶賛発売中で、早くも次作のリリースも決定していますが、ここまで全部違うメーカーからのリリースなんですよね。これも数字に強い(笑)来栖さんなりに数社から出すということにこだわった結果なのかなって。
来栖 最初に出すときに自分の中で設計というか、こうしていきたいなあっていう考えはあって……。なんだろう? 同じメーカーさんから繰り返し出すのって、メーカーさんもこっちもあまりよくないっていうか。
── メーカー側に「前回はここまでやったんだから、次はもっと過激に」みたいな要求をされる問題ですかね。
来栖 いや、そういうことではなくて、売り出し方?の問題ですかね。自分の中で最初にここから出したいとか希望の順位もあって、やっぱりメーカーのイメージもあるし。次(9作目)出すことで、だいたい主要なメーカーさんからは出せたかなとは思っているんですけど。
── ご自身の中で当初から綿密な設計やヴィジョンがあっての結果という。全部違うメーカーというのは偶然ではないんですね。
来栖 そうですね。自分を知っていただくという意味でもそうですし、宣伝の方法とかもメーカーさんや出版社さんによって様々なので。各社、見てみたいなっていうのもあったんですね。
── そのあたりは、その前のライブアイドル時代に得た知識や考えもあってとか……?
来栖 いや、そのときの世界とグラビアの世界はまったく違うので。グラビアのお仕事は本当に一から始めたというのが実感なんですね。
── なるほどなるほど。フリーのグラドルとして、特にほかのグラドルよりは遅くキャリアをスタートさせたということでいろいろ苦労もあったと思いますが、DVDのリリース枚数や売り上げの実績、フォロワーや登録者数の増加など、着実に一歩一歩歩んできたことは如実に窺えますね。
来栖 ああ、やっぱり数字は目に見えてわかりやすいですよね。こんなにがんばりましたよーって言葉で言うよりも。結果重視なんで(笑)。
── 結果重視(笑)。
来栖 そうなんです。数字はわかりやすくて好きですね。
── YouTubeでの「〇万人突破企画」といった試みもそうですし、お馴染みの競泳水着の所持数をツイッターに記しているのもそういうことなんですね。あと、手前味噌というか、某媒体にて自分も関わっておこなった2020年のグラドル総評座談会企画で、来栖さんを「日本IV(イメージビデオ)大賞2020話題賞」に選ばせていただいたのですが、それをしっかりツイッターのプロフィールに記載していただいて嬉しい限りです(笑)。
来栖 いやいや、こういう取材もそうなんですけど、ワタシの名前を挙げてくれることがとても嬉しいんです(笑)。
── えーと、ここでその「話題賞」の決め手になった部分でご本人に確認したいことを2つばかり。1つは“グラドル界屈指のレスの早さ”を有する実態について(笑)。
来栖 たぶん第一に、ネットとかSNSが苦手な人って自然と返すのが遅くなったり、見るのが遅くなると思うんですね。ワタシの場合、ネットも好きだしSNSも好きだから基本的に、たとえば「いま撮影してます」とか「いま触れません」って状況じゃない限り、基本、(目の前のスマホを指しながら)こういう感じで置いてたり(笑)。あとスケジュール帳が── ケータイ、パソコン、I来栖 padとか、けっこういろいろあるんですけど── すぐ手元にある状態? で、作業をしているという。テレビ見ててもすぐ目の前にこう置いてるんで、通知来たり光ったりすると、すぐこう見てスケジュール返したりとか……。
── ああ、ああ。このインタビューの依頼の件もそうでしたし、以前、自分が来栖さんについてツイートしたときも即レスで来たので驚きました(苦笑)。ただ、中にはいますよね、スマホ見て、来てるのがわかっててるのに遅い人間……。そう偉そうなこと言えないのですが(苦笑)。
来栖 ああ、わかりますね、未読無視ってやつですね(笑)。うーん、逆に読んじゃうと、忘れるときあるじゃないですかー。だから、読めないときは読まない。気になっちゃうから(笑)。ワタシの場合、個人でやりとりしてるっていうのもあるんですけど。ただそうやる(すぐに返すのが)のが全然苦じゃないから(笑)。
── そういうのは昔からなんですか? 学生時代とか……。
来栖 なんせ、時代的にLINEというものがなかったんですね。メールも、そんな急ぎの用で来ることとかなかったので(苦笑)。
── ケータイに着信履歴が溜まるようなこともなく……?
来栖 なかったんですよねえ。話すことは学校で会って話すし、遊ぶんだったら直接会って遊ぶから。
── この世界に入ってからそういう感じになっていったわけですね。
来栖 そうですね(笑)。特に意識して返すようにしていったわけでもないんですけど。
── もう一つ。これもその座談会で話が出て驚いたことなんですが、秋葉原などDVDを売ってるショップに突然行って、特典用のチェキを撮ったりサインを書いたりしてしまうという。凄いというか、たぶん、そういうグラドルって、少なくともDVDを8本とか出してるクラスでは来栖さんぐらいじゃないかと(苦笑)。
来栖 ハハハ。なんかグラビア始めた頃からなんですよね。うーん、この活動をするにあたっての大本が、自分の活動を形に残したいっていうのがあって……。
── それは「グラドル・来栖うさこ」における核心的な話のような?(笑)。
来栖 証というか。その証を形で残したいんですよ(笑)。で、形になったものが実際に並んでるところとかをめちゃ見たいんですよ。だから、せっかく行くんだったら早く発売日とかに行って、宣伝したほうがいいじゃないですか。
── 理屈的にはそうかもなんですがね。ただ、その柔軟な行動力が凄すぎです(笑)。
来栖 お店も、ソフマップとかだとリリースイベントがあるので、一回置いとくとして(笑)、それ以外のお店── 秋葉原とか新宿とか。ファンの方が生きやすいお店。ラムタラさんがお店的に理解していただけるので行くことが多いんですけど。町田店に行ったり。
── 町田まで?
来栖 行きました(笑)。いや、最初はこっそり行って、店員さんにはなにも言わずに売り場の写真だけ撮って帰ってきてたんですね。ただ最近はワタシも覚えてきたし、向こうも覚えてくださるようになって。で、ラムタラさんって行ったらチェキ撮ってくれるんですよ。商品用に。それがワタシ、凄く嬉しくて。同じ値段で買ってもらうんだったら、絶対特典ついてるほうがいいじゃないですか。ワタシは全然苦じゃないし、むしろ「つけてもらっていいんですか?」っていう(笑)。
── チェキ撮っていただいて、サイン書かせていただいて、特典置いていただいて逆にありがたいと(笑)。
来栖 そうなんです(笑)。レイアウトとかもお店の方がいろいろやってくれるんですね。それがまた嬉しくて。
── いや、ショップの人も本人が来てくれてめちゃめちゃ嬉しいと思いますよ。うまく相乗効果で功を奏してるという図式ですよね。えーと、そういうときファンの人に気づかれたりは?
来栖 あんまり人に会わないんですよねえ……。
── いまのところは。いや、実際遭遇できたらファンからしたらビッグなサプライズですよ(笑)。
来栖 平日の昼間とかに行っちゃうんで(苦笑)。
── 友人のグラドルさんを誘って行くこともあると聞きましたが。
来栖 基本は1人なんですけどね。同じ時期に(DVD)出してる子がいたら、誘うこともあります。「一緒に行かない?」って(笑)。
── 「数字は目に見えてわかりやすい」という話がありましたが、実際自身の目で確認するというのは思考として一貫してるような(笑)。
来栖 ああ、そうかもしれない。
── そういう行動力って、ほかのグラドルさんも少なからず考えてる人はいるはずなんですけど、なかなか実行できないような感も……。
来栖 行かなきゃいけないんだってなるとそうですよね。単純に楽しいから行こう~みたいな。そういうのが自分は大きいと思いますね。
── そういう意味でずーっとフリーランスでやってきて、そのスタンスは非常に合ってるわけですよね。
来栖 向いてると思います。
── 「ウチに入らない?」みたいな話は、ぶっちゃけあったわけですよね。
来栖 お誘いは何回かいただいて、最初の頃は“どうしようかな”って悩みはしたんですけど。メリットとデメリットを天秤にかけたときに、いまはこっちのほうがやれることが多いって。この先、自分でやれる伝手だったり、知識だったりが足りないとこまであがったときに、大人の人の手を借りるとか。うーん、身を任せるっていうよりは自己プロデュースをしつつ、そこに一緒にやってくれる人? が見つかれば……。
── 「見つかれば」ですよね。
来栖 そうなんですね。ただ、いずれ限界を感じることはあるとは思うんですね。いまは自分でできてていいんですけど、ただ、絶対大丈夫はないと思うので。
── フリーランスの方の話を聞くと「絶対事務所に入ることはない」と言い切ってる子もいますが。そういう子の多くは以前に事務所に入ってていろいろあったという側面もあるんですが(苦笑)。
来栖 けっこうリアリストなんで。現実主義なんで(笑)。
── またまた来栖さんを知るうえで重要そうなキーワードが(笑)。
来栖 ハハハ。
インタビューの続きは明日公開!!
(取材&文・織田祐二)