小倉優子の「こりん星」、優香の登場、眞鍋かをりや釈由美子、吉岡美穂などグラドルが爆発的に増加! 21世紀を迎え、グラドル・シーンが大きく動いた! 2001年のグラビアアイドルを振り返る! その2

『小倉優子1st.写真集 恋しくて優しくて VOL.1』

21世紀を迎え、グラドル・シーンが大きく動いた! 2001年のグラビアアイドル その2

いまからちょうど20年前。誰も予想だにしなかった“変人・小泉”内閣が発足し、時代がとてつもない大きなうねりをもって変化を見せ始めたあの年。待ちに待った新時代・21世紀の初年にして、キューブリックの普遍の名作映画に時間が追いつくというメモリアルな年でもあったが、実は、我がグラドル界においてもまたしかり。新たな魅力やスペックを有したペルソナが続々ブレイクを果たし、未曽有の動きが次々生じた、極めて画期的な一年なのであった。

■前回の記事

井川遥、小池栄子、小向美奈子がブレイク! 21世紀を迎え、グラドル・シーンが大きく動いた! 2001年のグラビアアイドルを振り返る! その1 
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4.小倉優子の「こりん星」の話が世に出る

2001年は、小倉優子の代名詞ともいうべき“こりん星”が初めて世に出た年でもある。そう書くと「ん? 彼女が“こりん星”でブレイクしたのは2002年じゃなかったか。Wikiにもそう書いてあるし」と反論してくる人もおられるかと思うが、世に浸透したのは2002年だったが、それが最初に活字になったのは2001年だった。
媒体は『ベッピンスクール』(英知出版)同年6月号。「そんな細かい話をよく憶えているな」などと言うなかれ。同誌表紙インタビューで彼女からその話を聞き出し、活字にしたのは自分なのだから。そもそも、その話はインタビューのラスト10分で出てきたもの。事務所の戦略とかコンセプトとかがあったわけではない。母親との会話から生まれ、長年にわたって構築されていったというストーリーはとても新鮮で斬新で、その段階で“これは載せるしかない”と判断。横で半ば呆れながら聞いていたマネージャー氏に「この話、おもしろいんで載せていいですか?」と確認、了承を得たうえで掲載したのだった。
その後の他誌での彼女のインタビューを見ると、それにまつわる話はまったく出て来ず、一部ファンからのそれなりの支持、評価にとどまる中、時は過ぎ……(ちなみに自分は同年11月に再度彼女に取材した際の誌面でもしつこくその話を載せている)。翌年、あのアイドル専門誌での“りんごももか姫”をテーマとした連載に至り、満を持して世に浸透、彼女も大ブレイクする結果に。あの際の自分の、な~んとも複雑な胸中は察していただきたい(苦笑)。

5.ホリプログラドル、快進撃!?

20世紀最後のトップ・グラドルとなったのが優香。ホリプロが世に送り出した最初の純正グラビアアイドルであり、一部で「イエローキャブへのホリプロからの回答」などとも言われたが、同事務所のグラドル路線はシーンを大きく変革させ、活気づかせたといっていい。
そんな優香が女優・タレント路線へシフトする中、新たな世代の顔として登場したのが藤本綾と綾瀬はるか。ともに2000年ホリプロタレントスカウトキャラバン出身で、藤本がグランプリ、綾瀬が審査員特別賞(もう一人、審査員特別賞の子がいたはずだが、活動1年ほどであっさり引退してしまった)。その後いろいろあったゆえ(苦笑)、いまでは完全に忘れられた存在と化しているが、当時の、とりわけ藤本の快進撃は凄まじかった。
グラビアのほか、バラエティのレギュラー、同MC、サッカー番組のキャスターなど活動初年度から八面六臂の活躍をし、ポスト優香としての重責を難なく果たすことに。一方の綾瀬も藤本の妹分的存在として負けじと活動。日テレジェニック2002を獲得する藤本に先駆け、ファイブスターガール(優香や乙葉、熊切あさ美らも獲得した栄冠)の2001年後期のタイトルに輝き、存在感を発揮。翌年春に行われた(いまや半ば伝説となっている)お披露目イベントでは日韓ワールドカップ仕様のビキニで登場し、話題に。自分は運よくそのイベントに取材で足を運んだが、1メートルほどの至近距離で目の当たりにするその巨乳の張りと破壊力に圧倒されたのだった(実際は同期選出で、撮影の立ち位置ではセンター格だった黒沢ゆう子のビキニ姿のほうにより見惚れていたという話もなきにしもあらずなのだが)。

6.グラドルの人数が一気に増えた

すでに前年の2000年あたりからその兆候はあったが、グラドルの人数が急速に増えたのがこの年。イエローキャブ(サンズ含む)、アバンギャルド、アーティストハウスピラミッド、ホリプロといった事務所が、それぞれ自社の看板グラドルに続けと新人を発掘していったし、眞鍋かをりや釈由美子、井川遥、黒羽加奈子らのブレイクを受けて内藤陽子、曲山えり、坂井優美(イエキャブのキャンギャルの流れ)、紗川理帆らキャンギャル発のペルソナが注目を集めるようになる。加えて、レースクイーン・シーンからは吉岡美穂、牛川とこ、相馬茜、インリン(オブ・ジョイトイ)らが誌面を席巻しつつ次々作品をリリース。結果的にグラドルの間口が大幅に広がる形に。小向美奈子のブレイクによる10代前半の子への注目度が急激に増したのもこの年だった。

(文・織田祐二)