歌手デビューの広瀬すずに方々から心配の声が噴出!? 「女優の歌手デビュー=黒歴史」説は本当か? 吹石一恵、竹内結子、沢尻エリカ、綾瀬はるから先人の結果から考える!

名曲「瑠璃色の地球」をカバーする広瀬すずはどうなる?

 8月18日公開のアニメ映画『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?』の劇中歌『瑠璃色の地球』(言わずもがな、オリジナルは松田聖子の80年代の名曲)を歌い、話題を集めている広瀬すず(19)。一足早く世に出た同映画のサントラCDにも収録され、その奇をてらわない素朴な歌声で好評を得ているようだが、一方で、“女優のCDデビュー、CDリリースは黒歴史になりやすい”という定説からネットでは不安の声も噴出中!?

「確かに黒歴史のジンクスということはよく言われますね。たとえば、吹石一恵が’97年、デビュー作にして主演映画となる『ときめきメモリアル』の主題歌としてリリースした『セピアの夏のフォトグラフ』。14歳ならでは(笑)の若さ爆発の突き抜けた歌い方が印象的ですが、結局、まったく売れることはなく、完全黒歴史に。2年前に出演した『櫻井有吉のアブナイ夜会』で唐突に流され、『この番組、最悪! 大っ嫌い!』と絶叫したのは記憶に新しいところです」(アイドル評論家)

 ネットでは、竹内結子がリリースした唯一のCDも引き合いに出されているが。

「ヒロインを務めた出演第2作『イノセント・ワールド』の主題歌の『ただ風は吹くから』ですね。確かに公式のプロフィールには載ってませんが、出演履歴にはしっかりタイトルが書かれており、一概に黒歴史という言い方はどうかと。『すでに廃盤になっているものを掲載しても……』といった事務所の意向という話も伝わってきていますし、実際聴けばわかりますが、作曲は『東京ラブストーリー』や『ひとつ屋根の下』の音楽を担当した日向敏文で、Coccoを少し明るくしたような(笑)とても聴きやすい楽曲。本人的にも黒歴史とはそれほど思ってないはずですよ」(同氏)

 アイドルや女優の楽曲事情にも詳しい芸能ライターの織田祐二氏にもその辺の実情、歴史について聞いてみた。

「アイドルグループの一員として歌手デビューありきだった上戸彩や満島ひかりは除くとして、女優でブレイクしたあとの歌手デビューといえば、沢尻エリカ、長澤まさみ、綾瀬はるか、剛力彩芽あたりでしょうか。中谷美紀や松たか子あたりは、本気で音楽活動にも取り組んでいて、それなりの成果を残しているので。沢尻は周知のとおりオリコン1位、長澤は4位(編集部註.沢尻は役名のKaoru Amane名義、長澤も役名の星泉名義)、綾瀬は8位、剛力は7位を記録しており、その後のリリース曲も含めクオリティはなかなかで、黒歴史と呼ぶにはちょっと無理がある気が……。個人的にNO.1黒歴史に認定したいのは、先に話に出た吹石の『セピアの夏のフォトグラフ』のカップリング曲。曲というより自己紹介メッセージなんですが、なぜか“1983年9月28日生まれ”と1歳サバを読んでるんです(笑)。映画出演にあわせての急場の試みかどうかはわかりませんが、今の彼女からしたら忘れたい過去といえるかもしれません」

 なるほど。こうして見ると、女優の歌手デビューの黒歴史説は、巷間言われてるほどは、悲惨なものではないってことか。ちなみに上戸は、くだんの所属グループ『Z-1』解散後(2002年)、すぐにソロCDデビューを果たし、ベスト10ヒットを連発している。

「広瀬で唯一危惧することといえば、『瑠璃色の地球』という楽曲でしょうか。オリジナルの松田聖子といい、カバーして使われたCMの歌声が話題を呼んだ中森明菜といい、お騒がせ女性芸能人の代表格。うーん、妙な胸騒ぎも……(苦笑)」(織田氏)

 ここ1年ほどはネガティブな報道も少なくない広瀬。「女優の歌手デビューの歴史」における最悪にして暗黒のケースにならないことを願いたい。

(文・山口容子)

瑠璃色の地球
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