6月17日に1年半ぶりの写真集をリリースする天木じゅん。さらに、6月29日に2年9か月ぶりとなる写真集をリリースする浅川梨奈。ともに久々の写真集ということでいやがうえにも期待は高まるばかりだが、実は両作品とも4冊目となる写真集。未曾有の出版不況が続く中、「写真集を4冊出す」のがここ数年における人気グラドルのステータス……というのは、グラドル・ファンならよーくご存じの話!?(ちと強引)。
「なるほど、先頃リリースして高セールスを記録した森咲智美や岸明日香は4冊目の作品でしたし、昨年リリースした橋本梨菜、塩地美澄、永尾まりやも計4冊。奈月セナは通常モノは3冊ですが、限定モノのオフショット写真集を加えれば、現時点で4冊リリース。数字として、人気グラドルのステータスというのは言いえて妙かもしれませんね」(アイドルライター)
思えば、まだまだ雑誌含め紙媒体に勢いがあった2000年代は、熊田曜子、小倉優子、ほしのあき、磯山さやから旬の面々が数年の間に20冊以上リリースするなど、「人気グラドルを堪能するなら写真集」というのがごくごく当たり前だった。が、時代の激しい変遷を経て、現在は前述のようなテイタラクに……。
「昨今はイメージDVDの内容の過激化で、そちらがファンの間で主流になっているという実情もありますよね。低予算で制作できて、しっかりセールスが見込めるとなると、コストとリスクの大きい写真集の分が悪くなるのは仕方ないという。単純に比較換算はできないですが、昨今の4冊リリースは、2000年代の20冊分に相当するという見方ができる……というのは言い過ぎでしょうか(苦笑)」(前出・同氏)
4冊リリースは破格として、単純に考えて、イメージDVDランキングでトップ3常連の面々(あの子やあの子。あえて、ここでは名前は出さず)などは、その勢いに乗って、すぐにでも写真集をリリースしたほうがいいような感もあるが、現実はそう容易な話でもなく???
「お天気キャスターで人気の貴島明日香の1st写真集が、オリコンの写真集ランキングで4週連続ベスト10入りで5千冊強ぐらい。表紙ニュー・クイーンの呼び声高い雪平莉左の1stもそれぐらいですかね。いわゆるグラドル・ファン以外からの人気や知名度も込みでのその数字をどう見るか? ですよね。いや、その数字はいまの時代の流れで考えると申し分なしの上々の結果といえるわけで、要は、ほぼほぼグラドル・ファンだけの支持に加え、エロな動きがまったくない写真という媒体で、イメージDVDクイーンの子らがどこまで数字を残せるかという問題。逆にDVDと写真集両方の売り上げで結果を残し続ける森咲智美や橋本梨菜などは驚異的存在と言っていいのでしょう」(芸能ライター・織田祐二氏)
グラドルにおけるファン層の拡大の必要性というのは昔から言われていることだが、写真集不況の現状、よりそれが重要な問題になってきているということなのだろう。ちなみに、イメージDVDクイーンにして、グラドル・ファンからガンプラ・マニア、アニメ・ファンに至るまで圧倒的人気を獲得中の東雲うみの1st写真集がくだんのオリコン・ランキングで6位にランクインしたのは周知のとおり。今後2冊目、3冊目、そして問題の(笑)4冊目とコンスタントにリリースしていくのはおそらく間違いなく、その売り上げがある意味、グラドル界での指標の数字になるかもしれない。
「現状、ステータスらしい(笑)4冊目に期待という意味では、昨年9月に3rd『月刊奥山かずさ・想』をリリースした奥山かずさ、さらに昨年暮れに同じく3rd『a natural』をリリースした葉月あやあたりを挙げておきたいところ」(織田氏)
今回の天木、浅川のリリース以降も引き続き、グラドルの写真集シーンの動向からは目が離せないのだ!
(文・ニイゼキユウジ)