昨年から今年にかけ、想定以上の大ヒットを記録することになったアニメ映画『この世界の片隅に』。
あの戦争を題材にした内容はもちろんのこと、主役の“すず”役の声優を務めたのん(能年玲奈)の演者としての力量と人気を、再度、確認させられる結果になったわけだが、その評価の上昇はとどまることを知らず、ここにきて、お隣の台湾でも高いそれを獲得中だ。
「先だって、同地で開催された映画祭に『この世界の~』が出展され、彼女も招かれて足を運んだようですね。題材が題材だけに当初は、かつて、日本に編入されていた同地の人間の理解や共感が得られるか心配な部分もあったようですが、リアルな内容と彼女始め声優陣のみずみずしい声の演技力で、多くの鑑賞者の支持を獲得した模様。元々、『あまちゃん』は同地でも人気のコンテンツであり、その主役の彼女とあって、会場では熱狂的な歓迎がなされたようです」(芸能評論家)
同地では多くのメディアでその事実が取り上げられたようで、日台双方、気の早いファンや関係者は、今後の同地での本格的な活動に手ごたえや展望を確信したとも?
「なんといっても台湾は、終戦後、日本に対し世界で最初に未来志向を掲げてくれた地域ですからね。親日の感情はアジア一といっても過言じゃないですし、事実、ジャニーズのグループや同地の連ドラで主演をこなした長澤まさみ、目下、同地を中心に活動中の元グラドルの大久保麻梨子など、日本人タレントの人気も依然高いものが。確かに女優仕事に渇望している現状を踏まえて、本腰をいれて同地に活路を見出すのも一案かと思いますが……」(同氏)
実現すれば、なんとも興味深い展開といえるが。その一方で、こんな意見も。
「メジャーな仕事的に、事実上、袋小路に入ってる中、日本を蔑ろにするのは得策じゃないと思えます。長澤のケースを見てもわかるとおり、なにも焦って向こうでやる必要はないわけで、まずは日本で地盤を固めてからでも遅くはない。あと、気になるのは、チャゲ&飛鳥とか、酒井法子とか、長らく台湾観光イメージキャラを務めた木村拓哉とか、台湾で人気の日本人タレントがなぜか不運続きという点。うーん、台湾進出は5年後10年後でいいでしょう」(芸能ライター・織田祐二氏)
あまり知られてないが、同地で一昨年から3年連続でネイリスト協会の親善大使に選ばれているアッキーナこと南明奈も、一応そこに入れておこうか(苦笑)。なにはともあれ、有村架純や土屋太鳳、広瀬すずら、若手女優陣が空前の活況を呈す中、彼女の一刻も早い先頭集団への返り咲きを望みたいところ。やはり、彼女には、世界の片隅よりも世界の中心が似合うのだから。
(文・天然バナナ工場長)
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