ミスマガに続き、制コレのグランプリ以下受賞者が決定するも、ネットを中心に一部アイドル・ファンからは不満めいた声も? その選出傾向の実情、流れをいま一度検証する!

7月のミスマガジン2018の決定に続き、制コレ18のメンバーも決定。
前者が7年ぶりの開催、後者が4年ぶりの開催(同様のメソッドという意味では11年ぶりという見方も)ということで、業界、ファン双方から多大な関心を集め、盛り上がりを見せているわけだが、ネットなど一部のファンの反応を見ると、やや冷めた目線もチラホラ???

「ミスマガグランプリの沢口愛華、制コレグランプリの来栖りん、同準グランプリの山田南実らいずれも既存のアイドルグループ、アイドルユニットに所属しており、その知名度や組織票に対しての冷めた感慨ということでしょうか。

振り返れば、前回のミスマガ2011グランプリで、その後、乃木坂46入りする衛藤美彩も元々地方のアイドルグループ出身、2014年に制コレアルティメットでグランプリに輝いた谷口愛理も元HKT48ということで、その傾向に対する不満や反発、まっさらな紛うことなき新人の選出を望む声は一定数の声として依然あるようですね」(アイドル評論家)

確かにホリプロタレントスカウトキャラバンやオスカーの全日本国民的美少女コンテスト、東宝シンデレラなどはまっさらな新人が選ばれるのが常。

ミスマガや制コレにもそれを望む声があるのはわからなくもないが。

「ただ、アイドルグループ出身という流れが確立されつつあるので目立つわけですが、元々、ミスマガにせよ制コレにせよ、まっさらな新人が選ばれることは極めて稀というのが実情。

ミスマガでいうと、2005年グランプリの北乃きいはモデル出身、2006年グランプリの倉科カナは事務所入りした後、それを獲得。新川優愛も女優デビュー2年を経てグランプリを受賞しています。

一方の制コレも2003年グランプリの近野成美はavex入り後、『おはガールフルーツポンチ』の活動を経てグランプリ獲得、2005年グランプリの寺田有希はホリプロタレントスカウトキャラバン大阪地区グランプリの実績で選出、2007年グランプリの川原真琴もモデルや女優の活動を経て受賞など、前述の衛藤や谷口以前からそれなりの実績、知名度を有した子が選ばれるのは定石といっていい。

伝統の栄冠、ひいては老舗雑誌の顔という意味で、選考サイドとしても無謀な冒険はそうできないというのが実情でしょう」(同氏)

実際、今年のミスマガの選考などを見ると、最初の応募段階では2800人を超える子がエントリーされており、その中には大勢の未経験者がいたのは想像に難くない。

その後、様々な審査が行われる中にあって、実績のある(アイドルとしての資質を十分に兼ね備えた)経験者が勝ち残っていくのは半ば必然であり、当初から「未経験者限定」と謳わない限り、まっさらな人材が栄冠に輝くのは難しいということだろう。

芸能ライターのニイゼキユウジ氏にも聞いてみた。

「アイドルグループ出身といっても世間的には無名の存在ですからね。未完の原石と呼ぶに十分値する選出だと思いますよ。

むしろ、かつての近野成美や新川優愛あたりの選出と比べると、今回の受賞者の今後の活躍指数は完全に未知数といってよく、その動向はこれまで以上に大いに注目されてしかるべきじゃないでしょうか」

雑誌発の栄冠ということで、当面はやはりそこへの登場、活躍に期待が寄せられるが、あえて言うまでもなく、現状は、AKB系、坂道系、グラドル系、さらにはコスプレーヤー、声優系が依然幅を利かせており、その熾烈なバトル(笑)に名乗りを上げるには、さらなる個性や魅力の発揮、加えて運なども必要になってくるだろう。

ミスマガ受賞者にしろ、制コレ受賞者にしろ、まだまだスタートラインに立ったばかり。今後、いかに活躍できるかは自分次第、いや、神のみぞ知るといっても過言じゃないのだ。

(文・織田祐二)