開催18年目にして初の中止という事態に!?  栄光と伝統の日テレジェニックの行方は?

日テレジェニックといえば、人気グラドルの登竜門としてファンにはお馴染みのビッグタイトル。’98年の設立後(ちなみに第1回の受賞者は加藤あい、酒井彩名、原史奈、佐藤江梨子の4人。当初のコンセプトは“21世紀を担うスターの発掘”で、対象はグラドルに限らない、アイドル全般からの選出だった)、これまで18年18回にわたって開催され、計87人ものアイドルが選出、アイドルの一つの歴史を築き、シーン盛況の糧を担ってきたのは周知のとおり。

だが8月現在、19回目のそれが開催される話はいっこうに聞かれず。やはり、“あの騒動”が影響しているということか。

「昨年の高崎聖子の一件ですね。なんといっても、この栄冠始まって以来初となる受賞辞退という最悪の事態を招いたわけですから。
名目上はそうなっていますが、事実上、運営サイドからのタイトル剥奪であり、極めて厳しい処分を下したと言わざるをえない。
伝統の栄冠の名に泥を塗られたのに加え、任命責任の意味でも、今年は開催自粛というのが紛れもない真相でしょう」(某グラビアコーディネーター)

日テレジェニック受賞者の不祥事は、AV出演疑惑騒動の相澤仁美(’06年受賞)を筆頭に、事務所のアイドル使い捨ての実態を告発した橘麗美(’08年受賞)、退学処分を巡って提訴を起こしたほか、事務所の性接待の実情を告発したり、某有名野球選手との不倫が報じられた小泉麻耶(’09年受賞)など、そう珍しいことではない。
ただ、受賞早々、不祥事(一部疑惑)が明るみなったのは彼女が初めてであり、この結果は致し方ないということか。

「まあ、こうなった主因は確かに高崎聖子、現・高橋しょう子の騒動だと思いますが、番組スタッフの番組私物化疑惑もここ数年、ずーっと囁かれてきたこと。
なによりここ10年ほど、受賞者が小粒化してきているのは、選考理由の曖昧さやセクハラ問題、接待強要疑惑など、大手有力事務所からの信用が失墜したせいとも言われ、加えて、新興の弱小プロダクション相手に好き勝手を振る舞い続けた結果、栄冠の存在意義や価値、ファンからの支持がジリ貧になったのは必然とも。いずれ終了を迎えるのは日テレ社内でも既定路線だったという見方もあります」(アイドルライター)

最近の受賞者のレベル低下の傾向については、運営側のヴィジョンやモラルも含め、一考再考の余地はあるものの、あと2年で20周年を迎え、目下、“栄光と伝統”を感じられる唯一のグラドルタイトルである日テレジェニック。
ビジュアルクイーン・オブ・ザ・イヤーの復活も結局叶わず、ミスマガジンもなくなったいま、伝統の栄冠の火が完全に消えてしまうのはあまりに名残惜しく、再度、理念や存在意義など原点に立ち返っていただいた上で、早々(来年)の復活にぜひとも期待したいところだ。

(文・織田祐二)

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