長澤まさみ、戸田恵梨香、吉高由里子、沢尻エリカなどなど…ちまたで囁かれる20代後半から30代前半の主役級女優のテレビドラマ離れ、映画志向は本当なのか?

低視聴率続出などドラマ不況が叫ばれて久しいが、そんな中、最近、ネットを中心にまことしやかに囁かれている「主役級女優のドラマ離れ」。とりわけ、「20代後半から30代前半の女優」のそれが顕著という話だが、はたして実際、そうなのか?

「たとえば、春に『週刊文春』に掲載された“好き女優ランキング”のベスト10を見ると、1位から、のん(23)、新垣結衣(28)、綾瀬はるか(32)、満島ひかり(31)、天海祐希(49)、波瑠(25)、石原さとみ(30)、木村文乃(29)、北川景子(30)、松たか子(39)。のんが1位ということで物議を醸したランキング結果ですが、この際それは置いておくとして(笑)、年齢的にのんと天海と松を除外すると、7人全員、ドラマ離れなど起こしていないことがわかります」(芸能ライター・織田祐二氏)

 某ネットニュースを見ると、長澤まさみ(30)がその筆頭例として挙げられていたが?

「ここ数年、決まって年に2、3本の映画に出演中。ただ、映画への確固たる思いやスタンスが彼女にあるのは確かですが、だからといって、ドラマに距離を置いているとは考えられない。昨年は一年間、NHKの大河にレギュラー出演しましたし、今年も、連ドラのレギュラーこそないものの、スペシャルものなど2作品に出演済み(編集部註.1本はナレーション)。映画とドラマを特に区別しているとは思えませんね」(同氏)

 前述のランキングに入ってない主役級をざっと挙げると、深田恭子(34)、桐谷美玲(27)、戸田恵梨香(28)、吉高由里子(28)、沢尻エリカ(31)、宮﨑あおい(31)、蒼井優(31)、多部未華子(28)あたり。このうち宮﨑に関しては映画志向と呼べるが、決していまに始まったことではない。その一方でここ10年ほどを振り返ると、2、3年に一作の割合でドラマにレギュラー格で出演しており、完全に距離を置いているとはいいがたい。

「結局、ドラマ不況ドラマ不振とはいっても、主役級のギャラに関しては値下がりしているということはほぼなく、彼女らが出演するか否かはギャラの問題とも。ひいては、作品の内容、質によるということでしょう。長澤に関していえば、自分が某筋から聞いた話によると、ギャラが高額で知られるテレ朝でドラマの企画が以前から進行中ともいわれ、それが事実ならぜひとも期待したいところ。テレ朝といえば、事務所(編集部註.東宝芸能)の大先輩である沢口靖子がドル箱女優として依然君臨しており、三十路になった長澤の“ポスト沢口”的今後の展開は、十分考えられるはずです」(同氏)

結論としては、現時点、20代後半から30代前半の主役級女優でドラマ離れを標榜している者はほぼほぼ皆無ということか。ただ、逆にいうと、他に先んじて「自分は映画一筋、映画にしか出ません!」と宣言するような、唯一無二にして骨太な主役級女優が出てきてもおもしろいかも(笑)。そういった存在、待望したい!?

(文・山口容子)

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