もう飽きてました。毎日同じ仕事をしていることに(笑)。
── えーと、七夕クイーンを受けるとき、いや、グランプリを獲得したあとでもいいんですが、その頃、芸能界への憧れは?
大川 いや、なかったですね。元々、フツーに憧れはあって、小学生の頃からダンスを習ったりもしていたんですけど、やっぱり就職しちゃったしっていう。
── 受かったら一日署長もできるし、地元の伝統的なお祭りだしっていうシンプルな動機で。
大川 「とりあえず」って感じですよね。で、そうしたら受かって(苦笑)。
── 審査はどんな内容のことをやったんですか?
大川 最初に面接があって。3対1みたいな。で、本大会はライブとかやるような大きなホールでやって、あのときは何人ぐらい出たのかなあ。30人とか40人ぐらいいて。みんな浴衣を着て、スピーチをするんです。フツーにミスコンですよね。自己紹介をして、ダンス踊る人がいたり、習字を披露したり。
── 自己アピールの場ですよね。
大川 市長さんとか審査員の方々がポイントを持っていて、誰が選ばれるかわからない。本当に『M-1』とかと一緒です(笑)。
── で、見事グランプリに選ばれたという。
大川 そういう流れです(笑)。
── 念願の一日署長も務めて。ただ、それキッカケでは芸能界への思いには繋がらず……。
大川 そうなんですね。七夕クイーンがどうとかじゃなくて。ワタシ、就職してからは週末は毎週のように東京に遊びに来てたんです。
── 土日は決まって休みですからね。
大川 そうなんです。そういう中でスカウトされて。
── 確かに地元の七夕クイーンとは、リアルさやインパクトは違いますね(笑)。
大川 ちょくちょくスカウトされてて。でもやっぱり怖いじゃないですか。
── なんだかんだ怪しいですからね。
大川 調べたら、そっち系のやつだったりとか。そういうのも多かったんで、知らないふりをしたりもしていたんですけど、あるタイミングで「写真を送ってくれ」って言われて。そうして、社長直々に連絡をくれまして。一回面接したら、「どうしてもやってほしい」ってことになって、ウチの親に頭を下げに来たんです。で、そこまで言ってくれるのならってことで、お父さんが許してくれて。
── せっかくいい就職をしたのに、そこは案外あっさりと?
大川 ワタシが元々、小学生の頃からやりたかったっていうのは知っていたから。
── 安定した仕事への未練は?
大川 もう飽きてました(苦笑)。
── ハハハ。平穏な日常に……。
大川 毎日同じ仕事をしていることに(笑)。
インタビューの続きは明日公開!
(取材&文・織田祐二)